アイからはじめる笑門来福

(はじめに。私はただの演劇好きで荒木宏文さんを2018年あたりから、遠くで応援する一般人です。

『にっかり青江 単騎出陣』の衝撃が大きくて、この思いを認めておこうという熱意だけで文を書いてしまいました。何様俺様になってしまったけれど、ただ戯言ですのであたたかく読み流していただけると幸いです。支離滅裂ですがご容赦を……)

【※2/16※手が滑って下書きに戻してしまっていたのを再掲。1/5に書いた原文ママだけどちょっと追記】

 

 

 

2021年1月1日、午前10時。

ミュージカル『刀剣乱舞』瓦版にて『にっかり青江 単騎出陣』の実施が発表された。それだけでも十分に驚く発表だったけれど、さらに「全国巡業」ときたものだ。Twitterでは「にっかりさん」がトレンド入りし、その界隈はお祭り騒ぎ。

 

斯くいう私も、贔屓は荒木さん演じるにっかりさんなわけですが、その吉報を目にした瞬間、崩れ落ちました。笑いすぎて。

 

「ほ、ほんまにやりよった……全国巡業……」

 

その笑い方は、自分で言うのもなんだが『三百年の子守歌』で石切丸さんに突然笑いかけるにっかり青江さんの笑いのようだった――

 

 

 

昨年、荒木さんは相方である鈴木(裕樹)さんとの番組『ズキアラちゃんねる』で、このような発言していました。

 

「40歳までに、ギリギリアウトなことがやりたい。「え、本当にこれやる?」みたいな。吐血はしないけれど口の端から血がタラ~っと垂れるかもぐらいの。」

 

その言葉を聞いた瞬間、心の中が妙にざわめいた。

 

(この人、全国巡業でもやるつもりなのでは。)

 

「そんなまさか」とテヘペロ顔でおでこを軽く叩いたが、すぐに思い直しました。この方ならやりかねない、と。(なぜそう思ったかは周知の事実なので、ここでは割愛させていただきます。)

 

ファンミーティングとかミニライブとか、いくらでも理由付けはできる。しかし、荒木さんは役者だから、講談でもやるのではなかろうか。47都道府県で講談。できそうだな。やれるものな、講談。来年の情勢がどうなっているかは不明瞭だけれど、ファンの方が胃を痛めることは、必ずやる。

そう、確信はしていたけれど。

「にっかり青江」で「単騎出陣」は、ちっとも考えていなかった。

 

 

 

瓦版を観て文字通り膝から崩れ落ち、声を上げてひとしきり笑わせていただきました。

それは、「荒木さん、全国巡業やるってよ」という自分の勘が当たったことはもちろんあるのですが。(これまでも親衛隊の方々の良心と胃を痛めてきているであろう)尽きることのない彼のチャレンジ精神とエンタメに対する熱意が想像していたものを一足飛びに越えていくものだったから。

 

「“楽”は楽しくない」と語るだけあって、リスクが高い方を選ぶのはもう、さすがとしか言いようがない。新年早々、こんなに素晴らしく愉快なことがあるのか、と、嬉しくなってしまったのです。

荒木宏文という御人は、とても人間好きな「愛らしさ」と、前人未到の道を進む「おもしろさ」を持つ人間だ。忘れていたわけではないが、改めて実感させられる。この方は役者であり、役者でしかない。最高のエンターテイナーだと。

 

私の脳内で麗し涼しい笑みを浮かべ、にっかりさんが囁く。

「笑いなよ、にっかりと。」

 

 

 

 

 

 

 

気持ちを落ち着かせてから、刀ミュの公式HPに掲載されている演出家・茅野さんのお言葉を拝読。

しっかりと記されている、荒木さんへの信頼と期待。

『にっかり青江 単騎出陣』は、荒木さんの意向“だけ”では決して実現することはできない。それでも、荒木さんの提案がなければ浮上することもない企みで、試み。

この状況下だと【全国巡業】は当たり前だけれど通常のツアーよりも移動が多くなる分、観客側だけでなく制作側にもさまざまなリスクが伴う。それでも決行されるのは、本当に「すごい」こと。(企画自体は3年ぐらい前から進められていたことだと思う)

 

先が見えないなかで、能動的に演劇を全国でやろうと前を向く製作陣の皆様、発案者の荒木さんの姿勢は、一人の演劇好きとして本当に格好いいと思うし、憧れです。先頭をひたすら走るランナーたちは、強い。

『にっかり青江 単騎出陣』という“偉業”は、これからの『刀ミュ』だけでなく、さまざまな演劇作品に光を与え、あたらしい道になる。2.5次元だって小回りが利くことが立証できれば、上演方法の幅が広がる。

進んでは立ち止まり、足踏みを続けていた時間のなかで、この“挑戦”は、演劇界の希望となる気がする。

荒木さんならできる、と任されている。

演劇界の期待を背負っている。こう表現しても、過言ではないはず。

(嗚呼でも、にっかりさんは戦刀だがら、一振でたくさん出陣できるの、嬉しいだろうなあ。)

 

先頭を走り続ける背中が、先だけをみつめ煌めく瞳が、とても眩しい。

私たちが乗る舟はゆっくりと、けれど確実に、朝朗に近づいている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東西南北、四十七の劇場に赴く出陣。果たしてどのようなものになるのか。

もとから「どの公演でも見せる顔が違う」と巷で有名な、刀ミュのにっかり青江さん。

万華鏡のようにくるくると纏う空気が変わり、それを妖艶な笑みというベールで隠す。けれど、ほんのごく稀に、うっかりと歓びが零れる瞬間がある。

そんなにっかりさんが出陣の回数だけ存在し、日本中のファンがその虜になる。それを考えるだけで胸が高鳴る。その後、ぎゅっとなる。

巡業地域が多いと、その分観劇できる人が増える。『刀剣乱舞』のにっかり青江が好きな方、『刀ミュ』を応援されている方、ゲーム・アニメ舞台から『刀剣乱舞』を知った方、2.5次元が好きな方、あるいは興味を抱いていらっしゃる方、私のように演劇(舞台)全般が好きな方、エトセトラ。

それぞれの場所にいる皆皆様が(いい意味で)トンデモ作品の目撃者になるなんて、ハイパーメガMAXにテンションが上がる事件なのです。

単騎出陣が転機になり、2.5次元だけでなく多くの舞台作品に興味を持ったり劇場に足を運んだりするひとや、荒木さんの魅力に惹かれる方がグンと増すかもしれないなんて、もう、心底嬉しい世界じゃあないですか。

 

単騎出陣が決まった際、先述した長文に加えて「めでたい」という感情はすぐに湧いてきたのだけれど、不思議と「絶対に客席にいたい」とは思わなくて。勿論、可能でありご縁があれば、劇場でその姿にお目にかかりたいのですが。

自分がチケットを取るよりも、観劇に行くよりも。今まで様々な事情かあり現地で観ることが叶わなかった方や、映像のみで『刀ミュ』作品、荒木さんに触れたことがない方に、“其処”に居てほしい。ぜひともしっかりとご自身の目でその生き様を確認し、身体ぜんぶで“熱”を受け止めてほしい。劇場で合えてよかった、と、笑顔になってほしい。

(私一人の存在で何かが変わることはないけれど、椅子取りゲームで席を譲ることはできるよなあ、って。私が座るかもしれない席で顔も知らない誰かが、人生が180度変わるような衝撃を味わうかもしれない。そう考えるだけで、ワクワクする。まあそもそも私が参加しなくて埋まるからな劇場。

荒木さんや演劇界の方、そして先人の皆様のおかげで、あたらしい景色をみて、はじめての感情を覚えることができています。たくさんたくさん「ありがとうございます」。)

 

あ、でも行ったことのない劇場にめちゃくちゃ行きたいオタクだから、各会場の施設案内や座席図をニヤニヤ眺めますね。あと仕込図が見たいです。想像でたのしめる。(ネルケさんお願い!/無理な話)

 

 

 

 

 

 

まとまりがなくなってきたため、最後に勝手に文を送らせてください。

 

出陣予定の報せはまだ受けていないけれど、お住いの地域、または全国各所に出向される皆皆様。【※2021年春の陣、詳細でましたね!】

その時の情勢がどうなっているかはこれから次第ですが、どうぞ道中お気をつけて。

たくさんのしあわせ溢れるたびでありますようお祈り申し上げます。(本当の本当にご武運を!皆様がたくさんにっかりさんに会えますように。)

 

製作陣営・制作チームの皆皆様。

いまもたくさん調整したり各所とすり合わせをしたりとせわしく動いてらっしゃると存じます。さまざまご自愛くださいませ。演出も脚本も楽曲も衣裳も、なにもかも全部楽しみにしています。

 

 

荒木宏文

あなたの存在が演劇界にあたらしい道を拓き、未来を指し示す光。

やっぱり荒木さんは、暗闇に輝く「一番星」です。

日々、よく食べ(難しいと思いますが)よく眠りよく笑い、健やかに毎日をお過ごしください。最期まで決して、手折られることがないように。

たくさんの隣人を想える、しあわせな「愛」を教えてくださって、ありがとうございます。

そして、あなた自身がたくさんのひとにあいされていることを、その身をもって実感していただたら、これ以上に嬉しいことはありません。(基本的に返品不可ですので、ご了承願います!)

荒木宏文を、にっかり青江を想う方々のためにも、元気でいてください。

 

 

あとせっかく全国行脚するので、皆さまその土地を楽しんでください。旅はいいぞ!

 

 

 

さてさて。

こちらは日々、『にっかり青江 単騎出陣』の【全勝祈願】にしっかり励み、笑って毎日を過ごしていきます。笑う門には福来る。やさしさと愛は、自分(I)から。

 

すべての方向に、佳き風が吹いていますように。

おおきな揺れごとなく、さいごの最期に全員で勝鬨をあげられますように。

劇場の花は、いつだってうつくしく咲うものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「笑顔がいちばんだよ。――最終的にはね。」